COLUMN
ゴルフ初心者が身につけたい上達コラム
ゴルフのバックスピンの基本知識と正しい打ち方や練習方法を解説!
バックスピンは、ゴルフにおいて高い弾道でボールを打ちたいときや、グリーン上でボールを止めたいときなど、重要な場面で頼りになるテクニックです。
身につけておくと、特に「グリーンで大きくオーバーする」「バンカーを越えられない」といったアプローチのミスが減り、スコアアップにつながります。
この記事では、ゴルフのバックスピンの基本知識や正しい打ち方、多くの人がつまずく原因と解決策を詳しく解説します。
【目次】
ゴルフのバックスピンとは?
バックスピンの回転方向
バックスピンのメリット
バックスピンを使う場面
ゴルフでバックスピンを打つならダウンブローが効果的
ボールは「両足の中央」または「やや右寄り」に置く
アドレス(構え)は「ハンドファースト」を意識する
スイング中は前傾姿勢を維持する
インパクト時は体重を左足に乗せる
バックスピンがかからない・かかりすぎる原因と対策
バックスピンがかからない時の原因と解決策
バックスピンがかかりすぎる時の原因と対策
バックスピンが上達しない場合はゴルフスクールへ
まとめ
ゴルフのバックスピンとは?
まずは、ゴルフにおけるバックスピンの基本知識を解説します。
バックスピンの回転方向
バックスピンとは、ボールが進む方向とは「逆向き」の回転がかかった打球のことです。
打球にバックスピンをかけると、ボールには空中で「浮かび上がる力(揚力)」が働くため、軌道が高くなります。また、着地した際には「手前に戻る力」が働くため、ボールにブレーキがかかり転がりにくくなります。
バックスピンのメリット
バックスピンには、スコアメイクに直結する3つのメリットがあります。
・着地後のランの抑制
バックスピンにより着地後のボールにブレーキがかかるため、転がりやすいグリーン上を狙った場合などにボールを止めやすくなります。
・ボールの飛距離を計算しやすくなる
着地後のランが抑制できるため、「ボールの飛距離≒キャリー(空中の飛距離)」という関係に近づきます。そのため、多少強く打ってもグリーン奥まで転がるなどのミスが起こりにくく、ピンを直接狙うといった攻めのゴルフができます。
・ボールの軌道が高くなる
バックスピンをかけるとボールは揚力によって高く浮かび上がるため、手前にある障害物を越えたいときなどに効果的なアプローチができます。
バックスピンを使う場面
バックスピンは、ボールを「狙った場所で止めたい」場面で使われる技術です。
・グリーン周辺が狭い、傾斜しているなどの状況
・グリーン上が硬くてボールがバウンドしやすい状況
・ピンを直接狙いたい状況
このような場面でのアプローチ、ショートアイアン、ウェッジショットで特に威力を発揮します。
ゴルフでバックスピンを打つならダウンブローが効果的
ゴルフスイングは横から見ると大きな円弧の軌道を描きますが、その円弧は以下3つのゾーンに分けられます。
・前半(クラブを振り上げてから下へ向かう途中)=ダウンブロー
・最下点(クラブが最も地面に近づく瞬間)=レベルブロー
・後半(クラブが下から上に抜けていく軌道)=アッパーブロー
バックスピンを打つ場合、クラブヘッドが最下点に到達する前にボールを捉えるダウンブローが効果的です。この打ち方ができると、フェースがボール表面を上から下に擦るように接触するため、強いバックスピンがかかるのです。
ここからは、ダウンブローでバックスピンを打つ時に意識すべきポイントを4つ解説します。
※以下は右打ちを前提としたポイントです。左打ちの場合は、左右を逆に読み替えて実践してください。
ボールは「両足の中央」または「やや右寄り」に置く
ダウンブローでバックスピンを打つには、ボールの位置が重要です。ダウンブローはスイングしたクラブが最下点に到達する手前でボールを捉える打ち方です。ボールを「両足の中央」または「右寄り」に配置すれば自然なスイングでこの軌道に入りやすくなるため、バックスピンをかけやすくなります。
アドレス(構え)は「ハンドファースト」を意識する
クラブを構える時、手がクラブヘッドよりも前(目標方向)に出ている状態が「ハンドファースト」です。ハンドファーストを意識することで、自然とクラブヘッドが上から入る形になるため、すくい打ちを防ぐ効果があります。また、インパクト時にも手がヘッドより先行しやすくなるため、フェースがボールを押し込みながら擦る理想的な当たり方に繋がります。ハンドファーストを意識することで、安定したダウンブローとバックスピンが実現しやすくなるのです。
スイング中は前傾姿勢を維持する
ダウンブローを成功させるには、最後まで前傾姿勢を維持することが大切です。背中を丸めず、骨盤から上体を前に倒す姿勢で構え、スイング中に体が起き上がらないように意識しましょう。
体が起き上がるとすくい打ちになるため、ボールの上を叩くトップや地面を打つダブリなどのミスにつながります。また、スイング中は頭の上下動を抑えて安定したスイング軌道を意識するなど、基本的な動作を意識することも重要です。
インパクト時は体重を左足に乗せる
インパクト時(ボールを打つ瞬間)では、体重を左足に乗せるように意識しましょう。体重が右足に残るとスイングが浅くなり、トップやダブリが発生する原因になります。
インパクト時に左足に体重を乗せることで、クラブが上から入る角度が安定するため、ハンドファーストの形を作りやすくなります。その結果、インパクトが鋭くなり、ボールに強いバックスピンがかかるのです。
バックスピンがかからない・かかりすぎる原因と対策
正しい打ち方を学習しても、すぐに体がその通りに動くとは限りませんよね。フォームにズレが出ると、バックスピンがかからなかったり、かかりすぎたりすることは珍しくありません。以下では、その原因と対策について解説していきます。
バックスピンがかからない時の原因と解決策
ボールにバックスピンがかからない、ゴロになる、手前の地面をたたいてしまうといったミスの多くは、「すくい打ち」や「体の起き上がり」が原因です。これらのダウンブローを阻害する動きは、ボールを高く上げようと意識しすぎると起こりやすくなります。
解決策1:ティーアップ練習で正しいインパクトを覚える
一番低いゴムティーの上にボールをセットし、右腰から左腰の高さまでの小さなスイングでボールをクリーンに打つ練習です。ボールの下にあるティーに当たらないよう意識しながらスイングすることで、スイング時の正しい入射角とインパクトの感覚を身に付けられます。
ティーに当たる音がした場合、すくい打ちになっている証拠です。クリーンに打てるようになれば、自然とバックスピンを打てるようになります。
解決策2:壁ドン素振りで前傾姿勢をキープする練習
壁にお尻が軽く触れる位置でアドレスし、スイング中にお尻が壁から離れないように素振りを繰り返す練習です。
この練習では、体が起き上がるとお尻が壁から離れてしまうため、正しい前傾姿勢を維持する感覚を身に付けられます。この練習を繰り返すことでダウンブローが安定するため、バックスピンの習得に効果的です。
バックスピンがかかりすぎる時の原因と対策
バックスピンが強くかかりすぎてボールが真上に吹き上がり、飛距離が出ない場合は、「手打ち」や「ヘッドの返りが早い」ことが主な原因です。インパクト時に手首が動きすぎると、クラブのロフト(フェースの傾き具合)が寝すぎてしまい、過剰なバックスピンがかかってしまうのです。
解決策1:ハーフスイングの練習
右腰から左腰までの高さのハーフスイングで、「腕は体の回転についてくるだけ」という感覚を身につけましょう。これにより、力みすぎや手首の使いすぎを防げます。
解決策2:脇にタオルを挟んでスイングする練習
脇に挟んだタオルが落ちないようにスイングすることで、腕が体から離れるのを防げます。この練習を繰り返すことで体と腕の連動を身に付けやすくなり、安定したインパクトが可能になります。
バックスピンが上達しない場合はゴルフスクールへ
バックスピンは難しい技術ですが、正しい打ち方を理解して身に付ければ、誰でも習得できる技術です。練習してもバックスピンを上手く打てない場合は、ゴルフスクールでプロの指導を受けることも検討してみましょう。
本記事で解説した練習方法も、1人で続けていると自己流の悪い癖が身に付いてしまうリスクがあります。そのまま練習を続けているとスイング全体のバランスが崩れ、上達が遅れたり他の技術習得に悪影響が出たりする可能性があります。
ゴルフスクールによっては体験レッスンを実施していることも多いため、気軽に足を運んでみると良いでしょう。
まとめ
バックスピンにはボールの軌道を高くしたり、着地後のランを抑制したりする効果があります。習得するとアプローチのミスが減り、ゴルフの戦術の幅が大きく広がります。
本記事で紹介した打ち方やバックスピンの課題を分析して、あなたのゴルフの技術習得にお役立て頂ければ幸いです。


