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ゴルフ初心者が身につけたい上達コラム

【初心者向け】ゴルフにおけるロフトとは?クラブごとのロフト角を知ろう
ゴルフクラブを選ぶ際に、飛距離や打球の高さに大きく関わるのが「ロフト角」です。見た目の違いは小さくても、ちょっとした角度の差がプレーに大きな影響を及ぼします。
本記事では、ロフト角の基本からスイングとの関係、クラブ別の目安など、自分に合ったクラブ選びの参考にできる内容を分かりやすく解説します。
【目次】
1.ロフトとは
ロフト角の調整が重要になることも
2.ロフト角とスイングの関係
ロフト角が小さい=飛距離を出しやすい
ロフト角が大きい=コントロールしやすい
3.【クラブ別】推奨ロフト角一覧
ドライバー
フェアウェイウッド
ユーティリティ
アイアン
ウェッジ
4.まとめ
1.ロフトとは
ロフトとは、クラブフェースの傾斜角のことで、シャフトに対してフェース面がどれだけ後方に倒れているかを表す角度を指します。
一般に「ロフト」と「ロフト角」は同じ意味で使われますが、ロフト角はその傾きを数値で表した専門的な呼び方です。詳しくは後述しますが、ロフト角が大きくなるほどボールは高く上がりやすく、バックスピンが多くかかるようになります。
ゴルフレッスンでよく耳にする「ロフトを立てる」という表現は、ロフト角を小さくする、つまりフェースを立てた状態でボールをとらえるイメージを示したものです。
ロフト角の調整が重要になることも
各クラブにはあらかじめロフト角が設定されていますが、スイングタイプや球筋の傾向によって、ロフト角を変更することで弾道の最適化を図ることができます。
最近では調整機能が付いたドライバーも多く、ロフト角を微調整することで飛距離や方向性を調整することが可能です。
2.ロフト角とスイングの関係
クラブのロフト角は、飛距離とコントロール性能のバランスに大きく影響します。
自分のスイングや目的に応じて適切なロフト角のクラブを選ぶことが、安定したスコアメイクの鍵となります。
ロフト角が小さい=飛距離を出しやすい
ロフト角が小さいクラブは、フェースの傾きが少ないため、打ち出し角が低く、バックスピン量も抑えられます。結果としてボールは前方に強く飛び出し、地面に落ちてからのランも出やすくなるため、トータルで飛距離を稼ぎやすくなります。
そのため、ドライバーなどの飛距離重視のクラブには、10度以下のロフト角が採用されることが一般的です。
ロフト角が大きい=コントロールしやすい
ロフト角が大きくなるとフェースが上を向き、ボールは高く上がるようになります。バックスピン量が増え、空中での滞空時間が長くなることで、グリーン上でのボールの止まりやすさが向上します。ピンポイントで狙った位置に落とす必要があるアプローチやショートアイアンでは、この性質が重要です。
ただし、ロフト角が大きいクラブはそのぶん飛距離が出にくく、スピンが多くかかることでランが伸びにくくなるため、使いどころを見極める必要があります。
3.【クラブ別】推奨ロフト角一覧
クラブごとのロフト角は、飛距離や打ち出し角に大きく関わるため、自分のスイングスピードやプレースタイルに合ったセッティングが重要です。
以下は、男女別の一般的な目安を示したものです。
クラブ種別 | 番手 | 女性向けロフト角 | 男性向けロフト角 |
ドライバー | 11.0~14.0度 | 9.0~11.5度 | |
フェアウェイウッド | 3番 | 15~17度 | 13~15度 |
フェアウェイウッド | 5番 | 19~21度 | 17~19度 |
フェアウェイウッド | 7番 | 23~25度 | 20~22度 |
ユーティリティ | 22~30度 | 18~27度 | |
アイアン | 5番 | 26~28度 | 23~25度 |
アイアン | 6番 | 29~31度 | 26~28度 |
アイアン | 7番 | 32~35度 | 29~32度 |
アイアン | 8番 | 36~39度 | 33~36度 |
アイアン | 9番 | 40~44度 | 37~41度 |
ピッチングウェッジ | 45~48度 | 44~47度 | |
アプローチウェッジ | 50~54度 | 48~54度 | |
サンドウェッジ | 55~58度 | 56~58度 | |
ロブウェッジ | 58~60度 | 58~60度 |
ドライバー
女性向け:11.0~14.0度
男性向け:9.0~11.5度
ヘッドスピードに応じた打ち出し角の確保がポイントです。男性は9.5〜10.5度が主流ですが、上級者であれば9.0度前後の低ロフトタイプを選ぶこともあります。飛距離とキャリーのバランスを意識して設定しましょう。
女性はスイングスピードがやや控えめになる傾向があるため、ボールの上がりやすさとキャリーの出やすさを考慮し、ロフト角が高めのモデルが適しています。フェース角度を活かすことで、安定した弾道が得られます。
フェアウェイウッド
番手 | 女性向けロフト角 | 男性向けロフト角 |
3番 | 15~17度 | 13~15度 |
5番 | 19~21度 | 17~19度 |
7番 | 23~25度 | 20~22度 |
3番は飛距離を出したい場面に適しており、5番や7番は芝の上からのショットに向いています。それぞれの番手で4度前後のロフト差があると、バランスよくクラブを使い分けやすくなります。
女性用は男性よりも2度ほどロフト角が大きいモデルが多く、ボールが上がりやすくキャリーを稼ぎやすいのが特徴です。
特に7番ウッドはユーティリティの代わりとして重宝されるケースも多く見られます。
ユーティリティ
女性向け:22~30度
男性向け:18~27度
ユーティリティは、ミドル〜ロングレンジを担う万能クラブとして使われます。ロングアイアンの代替や、ラフからの脱出を狙う際など、幅広い場面で活躍します。
フェアウェイウッドが苦手な方でも扱いやすい設計が多く、スイングに自信がない方にもおすすめのクラブです。
アイアン
番手 | 女性向けロフト角 | 男性向けロフト角 |
6番 | 29~31度 | 26~28度 |
7番 | 32~35度 | 29~32度 |
8番 | 36~39度 | 33~36度 |
9番 | 40~44度 | 37~41度 |
女性向けアイアンは、ややロフトを寝かせた設計が多く、高弾道とキャリーの出やすさを重視しています。
一方、男性用はストロングロフト化が進んでおり、番手ごとの飛距離差がしっかり確保されるようになっています。
ウェッジ
番手 | 女性向けロフト角 | 男性向けロフト角 |
アプローチウェッジ | 50~54度 | 48~54度 |
サンドウェッジ | 55~58度 | 56~58度 |
ロブウェッジ | 58~60度 | 58~60度 |
スコアを左右する短い距離のショットでは、ウェッジの選び方がとても大切です。
中でも「ピッチングウェッジ」と「アプローチウェッジ」のロフト角に差があると、その間の距離を打ち分けにくくなるため、番手の組み合わせを工夫することが必要です。
女性用のウェッジは、スピンをかけるよりも、ボールを安定して高く上げてグリーンに乗せることを重視した作りになっているものが多く、扱いやすさが特徴となっています。
4.まとめ
ロフト角は、飛距離や方向性を左右する重要な要素であり、クラブごとに適切な数値があります。
スイングスタイルやプレースタイルに合わせて調整することで、より安定したショットが可能になります。
自分に合ったロフト角を知ることは、スコアアップへの第一歩といえるでしょう。「自分にぴったりなロフト角のクラブが分からない」という方は、ゴルフスクールのコーチやショップのスタッフなどに相談してみるのも一つの手です。